感情を平静に保ちながら、かつ死生観を学ぶためにストア哲学の入門書を読み始めました。
≫ 心穏やかに生きる哲学 ストア派に学ぶストレスフルな時代を生きる考え方
目次
概要理解
ストイシズム(Stoicism)は、紀元前3世紀にゼノンによって創始された哲学であり、自己制御、理性、そして自然との調和を重視します。この哲学は、感情に左右されず、困難な状況に対して冷静に対処することを教えています。ストイシズムの基本的な教えには、以下のようなものがあります。
- 理性の重視: ストイシズムは、人間の理性を最も重要な特性と考え、感情に流されることなく、論理的かつ冷静に物事を判断することを奨励します。
- 自然との調和: ストイシズムは、自然の法則に従うことを重視し、人間は自然の一部であると考えます。これにより、自然の流れに逆らわず、受け入れることが重要とされます。
- 自己制御: ストイシズムは、欲望や恐怖などの感情を制御し、自己の内面を平静に保つことを教えます。これにより、外部の出来事に対しても冷静に対応できるようになります。
- 運命の受容: ストイシズムは、運命を受け入れることを強調し、コントロールできない出来事に対しては執着せず、受け入れることが重要とされます。
- 徳の追求: ストイシズムは、徳(善良さ、勇気、知恵、正義など)を人生の最高の目標とし、これらの徳を実践することが幸福への道であると教えます。
- 死生観: ストイシズムは、死を自然な過程の一部として受け入れ、死を恐れず、むしろ死を理解することで生をより豊かに生きることを奨励します。
実践方法
大事なのは、眼の前にある事象が自分のコントロール下にあるかどうかを見極めることです。自分のコントロール下にない事象に対しては、感情的に反応せず、冷静に受け入れることが求められます。
コントロールできない物事に対してコントロールしようとすることは、無駄な苦しみを生むだけです。例えば、他人の行動や自然災害などは自分のコントロール下にないため、これらに対して過度に心配したり怒ったりすることは避けるべきです。
一方で、自分の行動や反応はコントロールできるため、これらに焦点を当て、自己制御を実践することが重要です。例えば、困難な状況に直面したときに冷静に対処し、感情的な反応を避けることが求められます。
印象
ブッダが説いた原始仏教の教えに近いものを感じます。ブッダもまた、欲望や執着を手放し、現実をありのままに受け入れることを説いています。ストイシズムと原始仏教の両方は、内面的な平和と幸福を追求するための実践的な哲学であり、感情の制御と自己理解を重視しています。
仏教と違うのは、難しい概念が少なく、実践的でシンプルな点です。ストイシズムは、日常生活にすぐに適用できる具体的なアドバイスを提供しており、哲学的な議論よりも実践に重点を置いています。